株式会社管野組
会長管野 伸一
祖父の代に築かれた管野組。
我々、管野組の起こりは祖父の代にまで遡ります。宮城県仙台市に生まれた祖父 管野源七は、大正3年(1914年)にここ丸瀬布へ移住し、原生林を開拓し農業をはじめ、畑を開耕するために切り倒した木々を、近くに流れる湧別川を利用し、港まで運送するなどの事業にも着手しました。さらに、紋別市で金鉱の採掘を始めた住友金属鉱山株式会社に、東北から招き入れた人々を鉱夫として派遣する取りまとめ役を担っており、その組織が「管野組」と呼ばれていたことが社名の由来です。住友金属鉱山株式会社が発展するにつれ、職員用の社宅や、輸送に必要な橋を建設するなどの事業が必要となり、それに合わせて管野組は建設業としての一歩を踏み出しました。その後も、地域に根ざした企業としてみなさまに支えられ、今日まで発展してまいりました。
地域の雇用確保と、国際規格取得による社内業務効率化。
地域貢献に対する想いは祖父の時代から受け継いできた管野組を形成する理念です。弊社は遠軽町をはじめとする近隣地域の企業のM&Aを行っておりますが、それは単に事業拡大を目指すものではなく、地域の雇用を守ることも目的の一つです。人が働く場所を確保していかなければ、地域から人は流失し、町の活性化などは成り得ません。M&Aにより地域の雇用を継続させていくと共に、アグリ事業部にて農産物栽培・研究事業を押し進めているのも、退職者や地域住民に新たな雇用の場を創出し、地域産業の躍進と活性化の起爆剤にしたいという想いが根底にあるからです。弊社は今後とも、地域の発展を念頭に、雇用確保を推進する企業活動に努めてまいります。
また、経営感覚に優れた企業を作っていくことで事業は存続し、地域の人の働く場所を守り抜くことが可能だと考えています。建設業界ではいち早く、「ISO9001」「ISO14001」「OHSAS18001」といった国際規格の認証を取得したのも、労働環境の改善や業務の効率化を促進し、従業員・お客さまの満足度を高めることが企業発展の重要な因子になると位置づけているからです。さらに、このシステムの意味・必要性を従業員の一人ひとりがしっかりと理解し、実践できるようにしていくことで、労務管理、品質管理、会計管理といった企業活動の土台強化につながり、「良き職場、良き仕事、良き会社」の実現につながっていくと考えています。
株式会社管野組
会長 管野 伸一
プロフィールProfile
遠軽町(旧 丸瀬布町)出身。日本大学商学部卒業後、6年間、東京の会計事務所に勤める。その後、管野組に入社。昭和62年に社長就任。丸瀬布をはじめ網走管内の商工会、観光協会の理事等も務める。平成28年より現職。旅行の他、読書が趣味。推理小説、哲学、詩などジャンルを問わず、見聞を広めることに留意している。ISOの導入を決めたきっかけも、経営学者・ドラッカーの経営哲学を反映してのものである。
株式会社管野組
代表取締役社長管野 浩太郎
地域を守るために。
管野組は100年以上、地域のみなさまに支えられながら、この丸瀬布という土地で仕事を続けてきました。だからこそ地元に恩返しをすることを私たちは大切にしています。近年、全国的に大きな自然災害が発生していますが、そのようなことが地元で起きたとき私たちは真っ先に対応に駆けつけます。また日本では人手不足が問題になっており、特に田舎では深刻な状況です。もし人手が足りず会社が減るようなことになれば、地域の人口が減り、地域のインフラも維持できなくなってしまいます。自社の事業を大切にし、時には事業の承継が難しくなった会社の受け皿になりながら、地域の雇用を守り人材を確保することは私たちの使命だと考えています。
未来を見据えた変革。
管野組の中心は土木と建築です。土木に関しては、近年の状況に応じて災害への対応力の強化が重要になってくると考えています。建築については、人口減少を踏まえて町外へと仕事を広げていきます。同時に、ISOの管理や積算業務のためにシステム管理部という部署を新設し、土木建築事業の競争力強化に努めています。環境の変化に対応しながら会社を継続し、より大きくしていくためには、都市部や海外へ出ていくことが必要です。2019年度には初めて海外から社員を採用しました。この試みは人手不足への対応策であるのと同時に、海外進出への足掛かりだと考えています。働きやすい環境を整えながら人材を確保し、これからも地域を守れるより強い会社づくりを目指していきます。
株式会社管野組
代表取締役社長 管野 浩太郎